2020年6月1日月曜日

今年の大祓(おおはらい)について

当社では年に2回、6月末と12月末に「大祓」という神事を行います。
大祓は、我々日本人の伝統的な考え方に基づくもので、常に清らかな気持ちで日々の生活にいそしむよう、自らの心身の穢れ、そのほか、災厄の原因となる諸々の罪・過ちを祓い清めることを目的としています。
6月の大祓は夏越の大祓と言われ、茅(かや)で作った茅の輪(ちのわ)を境内に立てて、これを三回くぐりながら「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」と唱えながら回ります。
新型コロナウイルスが蔓延し、人々の気持ち弱まる「気枯れ(けがれ)」の中で、当社では、毎年6月末に備え付ける「茅の輪」を少し早目の6月1日に飾り付け、長い期間、多くの参拝者が清めのお参りが出来る様に致しました。茅の輪は途中、新しい茅に変えながら、来月10日頃まで据付る予定です。
なお、大祓の式は、例年通り630日(火)18時から、境内・随神門前で行います。どなたでも参列できます。当日、10分前までには受付、人形と初穂料を納めて頂きます。
また、何時もの年は、人形(人の形に切った白紙)や小さな茅の輪(茅の輪守)などを用いて、身を祓いますが、今年は特に、淺間神社の大神幸祭(おみゆきさん)と縁のある「雛舁(ひながき )/下記参照」を弊串(へいぐし/祓いのお守り)として頒布しています。初穂料各500
茅の輪守り、雛舁弊串を用い、「茅の輪」はお家の玄関に飾り、「雛舁弊串」はお家の玄関に常備し、外から疫病が入らない様、無病息災、疫病退散を祈りながら、お祓いするお守りとして下さい。

雛舁(ひながき )とは、浅間神社の祭祀道具の一つで、疱瘡神さん(ほうそうがみさん)とも呼ばれ、赤べこや猿ぼぼと同じ、疱瘡神(疫病の流行神)を除ける赤い色の着物を着た、祓いの道具です。
コロナの禍を祓い除ける様、雛舁を模した赤い着物を御幣にして、疫病退散の祓い串にしました。
当社の例大祭「大神幸祭」の隊列には、必ずこの雛舁(ひながき )を奉持し、沿道の参拝者を「無病息災」「疫病退散」と唱えながら、祓いをします。江戸時代、18世紀中頃の宝暦の絵巻にもその姿が見られます。もちろん現在の「大神幸祭」にも、雛舁を持った神職が神輿の後に続きます。